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第19話 騒がしい人々

last update Last Updated: 2025-10-10 09:22:53

「待って! ラファエル! ゲルダさんは一応貴方の妻でしょう? 乱暴はいけないわ!」

あ、いたのか……。存在が薄くて気付かなかった。

「アネット……やはり君は心優しい女性だな…」

「ラファエル様…」

手を取り合って見つめ合う恋人たち。……全くそういうことは他所でやって欲しい。冷めた目で2人の様子を見ていると、アネットが口元に笑みを浮かべる。

「あら、やめておきましょう。ゲルダさんがこちらを悲しげに見ているから」

は? 誰が? いつ悲しそうに2人を見ていただって? ひょっとするとアネットは視力が悪いのだろうか?

「お前……俺とアネットの仲を焼いているのだろう? 悪いが俺はお前には何の感情も持っていない。いくら俺に恋い焦がれても無駄だからな」

ラファエルが鼻で笑う。こっちだってそうよ。息子と同じ年の夫なんて気持ちが悪いったら無い。

「ええ、そうよ。あなた達はこんな嫁のこと気にする必要はないのよ?」

義母が2人の肩を持つ。

「そうだ、所詮平民の女なのだから、お前は気にせずアネットと仲良くしていれば良いのだ」

義父は自分が何を言っているのか分かっているのだろうか? 誰のお陰で生活出来ているのか全く自覚がないなら当主失格だ。

そんなことよりも……。

「あの〜……結局用件は何なのですか? 用が無いなら出ていってくれませんか? これから出かけるので」

「な、何だと!? こんな夜に何処へ出かけるっていうんだ!?」

ラファエルが目を見開いた。

「何故、それをあなた達に言わなければならないのでしょう? 私が何も知らないとでも思っているのですか? あなた達4人はしょっちゅう、旅行に行っていましたよね? しかも私に内緒で、私のお金で」

「そ、それは……!」

そこへ義父が割り込んできた。

「う、うるさい! お前には関係ないことだろう! だいたい、婚姻するにあたり、我々は条約を結んだだろう? こちらのすることに一切関与しないとな! お前はそれで納得しただろう?」

「ええ、私も先程条約を見直していたのですけどね……ということは、それは私にも言えることですよね?私がすることに一切関与しないという風にも解釈できますよね?」

「うぐっ!」

義父も言葉につまる。

「も、もうそんなことはどうだっていいわ! ゲルダ! お金は!? 私達の預貯金を何処へやったのよ! 4億5千とんで237シリルは何処へ消えたのよ
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